こんにちは。
現役OL兼業カウンセラーのありさです。
頭でわかっていることをすんなり行動できれば良いのに、と思ったことはありませんか。
自分なりにどうしようか考えた。
頭ではわかってるんだけど、できないんだよなぁ。
自分では解決しなかったから、友達に相談してみた。
友達はちゃんと私の話を聞いてくれて、アドバイスまでくれた。
うーん、頭ではわかってるんだけど、アドバイス通りに行動できないんだよなぁ。
この「頭ではわかってるんだけど」という枕詞、年齢を重ねて経験を積めば積むほど出てきませんか。
過去に聞いたことがあるケース、あるいは自分で経験したことがあるケース。
知っているのにできない。やった方が良いことはわかってるのにできない。
頭でわかってるんだから、行動したいのにね!(自分への戒め)
「頭ではわかってるんだけど」と言いたくなる背景と解消法について考えます。
頭は大人、心は子ども
「頭ではわかってるんだけど」と言う時の“頭”とは、大人としてのあなたの思考のこと。
頭ではわかってるんだけど行動できない時、行動できない=行動したくない、と感じているのは“心”。
進もうとする頭と、止まろうとする心、
それはアクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態とよく言われます。
この心は自分に正直で、まるで子どものようです。
心理学では「インナーチャイルド(内なる子ども)」と呼んだりもします。
インナーチャイルドの特徴
インナーチャイルドとは、子どもの頃に作られた心理パターンのことです。
子どもの視点は自分が中心です。
「ママが元気がなさそう。私がなんとかしよう!」
「パパとママがケンカしてる。私が悪い子だからだ」
「パパが遊んでくれない!僕のことが嫌いだからだ」
このように、大人の私たちは「いやいや、それ君のせいちゃうで(なぜか関西弁)」と突っ込めることも、
子どもたちは目の前の出来事の原因を自分のせいだと思うものです。
インナーチャイルドも同じなのです。
大人の視点で見れば大したことがない出来事も、インナーチャイルドにとっては大きな出来事で、傷付いた経験として蓄積されることは珍しくありません。
その時あなたのインナーチャイルドが感じたショックや感情は、
(たとえ勘違いであっても)その子にとっては真実であり、 あなた自身の感覚として残っていくのです。
「頭ではわかってるんだけど」のインナーチャイルドの状態
頭ではわかってるんだけど行動できない時、私たちの心の中には傷付いたインナーチャイルドがいます。
例えば、子どもの頃にいじめられた経験があったとします。
「みんな自分のことを嫌いになる」という感覚がインナーチャイルドにあれば、大人になって「初対面の人とは元気に話した方が良い」とわかっていても、相手を前にすると怖くて緊張して話せなくなるかもしれません。
例えば、子どもの頃に大きな失敗をしたとします。
「どうせ自分はいつも失敗する」という感覚がインナーチャイルドにあれば、大人になって「挑戦するまで成功するか失敗するかわからない」とわかっていても、失敗することが怖くて一向に行動に移せないかもしれません。
このように「いつも」や「みんな」といった誇張表現や「どうせ」という言葉に続く思い込みがあれば、
それはインナーチャイルドの感覚かもしれません。
インナーチャイルドの扱い方
「頭ではわかってるんだけど」をやめるために、どのようにインナーチャイルドを扱っていけば良いのでしょうか。
それは、インナーチャイルドの存在に「気付き」、「理解して」あげることです。
ステップごとに見ていきましょう。
インナーチャイルドに「気付く」
まずは気付くステップ。
行動できない理由の原因として、子どもの頃に感じた悲しさ、寂しさ、無力感、恐れなどネガティブな記憶はありませんか。
その記憶を「これかなぁ?」くらいの些細なことでも良いので思い出してみてください。
その経験の中で傷付いたインナーチャイルドに気付いてあげることが第1ステップとなります。
インナーチャイルドを「理解する」
次は理解するステップ。
その時、どう感じましたか。
悲しかったですか。寂しかったですか。無力感を感じましたか。怖かったですか。
素直な気持ちを「そうだったね、○○だったんだよね(例えば、悲しかったんだよね)」と受け止めてあげてください。
そうやってインナーチャイルドを理解していくことが第2ステップとなります。
あとは2つのステップを繰り返す
このように、「頭ではわかってるんだけど」と感じるたびに2つのステップを踏み、少しずつインナーチャイルドと距離を縮めていくことを意識してみてください。
なかなか最初は難しいかもしれません。
しかも傷付いた具合は深いほど、積み重なった経験の層は分厚いはずです。
その層をゆっくりとはがしていく時間と労力は思っているよりも必要なこともあります。
でも大丈夫。
焦らずゆっくりとインナーチャイルドと向き合えば、少しずつだけれど確実に距離を縮めることができます。
そして頭と心がだんだんと一致していきますよ。